こんにちは。この頃急に寒くなってきたように感じますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
体調など崩されないようお気をつけくださいませ。

さて、今回は前回に続いて「オトナノタツコン」関連のお話。
一つ前の記事で「オトナノタツコン」参加作品の解説について、気が向いたら書くかも的な話をしていたのですが、気が向いたので書くことにしようかなと思った次第です。
見る上で作品解説は絶対に聞かないといけないというわけではない、という私の考えは変わらないので、興味のある方だけどうぞ。
…と、その前に、今回の「オトナノタツコン」全参加作品の遠隔投票・通販ページが公開されていますので、こちらにリンクを貼っておきます↓

https://www.t2y.info/artist01/12206.html

私はNo.79で参加中。
こちらのページから全参加作品(100点)の画像を閲覧できます。通販も可能。
遠隔投票に参加いただける方は、ページ内に遠隔投票用フォームへのリンクがありますので、そちらで投票用紙画像を作成後メールまたは郵送でギャラリーへお送りください。投票は1人4作品(それ以上でもそれ以下でも無効)。
この投票用紙は印刷されて作家本人へ渡るようになっています。
遠隔投票時の注意事項たくさん書かれていますが、重複投票の防止や、投票用紙を印刷する上での問題回避などのためなので、ご協力よろしくお願いいたします。

さて、ここから先は今回の参加作品についての解説になります。
サイズや使用画材等の基本情報は、遠隔投票・通販ページに載せていただいていますので、そちらをご参照ください。
また、ギャラリーに提出している画像は、実際に見たときの雰囲気に近づけるために写真撮影したものを使用していますが、ここではスキャンした画像を載せます。
(相変わらず結構違う…)


「また 歩き出すために」(2021年制作)

今回の「オトナノタツコン」の共通テーマは、「あなたが私にくれたもの」。
「ZEROTEN2021 -Tokyo-」参加作品に続いて、今回も手紙に絡めて描いています。
大切な人からの大切な言葉が詰まった手紙を、そっと鞄に入れて持ち歩き、辛くなったときに読み返してはちょっとだけ踏ん張る勇気をもらう。
そんな様子を思い浮かべながら制作しました。
相変わらずのコロナ禍で、直接人と会うのが難しい状況が続いている昨今。
これまでよりも、何気ないものから誰かの存在を強く感じたり、なかなか会話を交わせない分一つ一つの言葉がすごく刺さったり、ということも多くなっているような…。
この作品自体は、コロナ禍とは関係なく普遍的なテーマと考えながら描いていますが、やはり今のこの状況だからこそ、このタイミングで制作できたのかな、とは思っています。
背景は夕焼けの空。
少し逆光気味に描いているのは、彼女を支えてくれる広大な空とあたたかい光を背景に入れたいと思ったからです。
本来ならもっと人物の影が強くなるというか、ほぼ真っ暗に近い感じになると思いますが、現実よりも心理描写的な面を出したかったのでやめました。


…と、ここまでは真面目な解説で、ここから先は完全に裏話です(興味ない人は次のブロックまで飛ばしましょう)。

私事ですが、こちらの制作に入る直前まで私は長いこと自室の断捨離をしていまして。
モチベーション維持も兼ねて、何か懐かしいものを発掘してはTwitterでいちいち報告するというしょうもないことをしていました(その節はすみません…そして多分まだしばらく続きます…)。
その中で、どうしても捨てがたいものがいろいろあり、それらの多くに共通するのは、「自分に向けられた言葉」でした。
例えば、誰かからの手紙、宅配に添えられた一筆、作品に寄せられた感想、などなど。
また、長年ずっと日記のようなものを書いているのですが、それも過去の自分からの手紙みたいなものなのでずっと残してます。
これらに執着する原因はわかっていて、それは、ずっと自分についてまわっている「自己喪失感」。
この辺は話すと長くなるので省きますが、この、すぐ自分を見失いがちな私をギリギリ現実に繋ぎ止めてくれているのがこれらの言葉たちなのです。
自分が今、確かにここにいて、誰かの中にもちょっとくらいは自分の存在がある。
その証がカタチとして残っていると、何かあったときにどうしようもなく安心感を覚えます。
今回の発想は完全にこの辺の実体験からですね。
ちなみに、私に直接会ったことのある人は、いつも私が少し大きめの鞄を持ち歩いているのを見たかもしれませんが、あれは実は日記を持ち歩くためです。
そもそもメイン鞄を選ぶ基準が、あれが入るかどうかなんですよ(※セミB5ノート)。
今回の作品に出てくる彼女も鞄を下げていますが、持っている封筒がギリギリ入るくらいのサイズで描きました。
この辺も、自分のしょうもねぇ習慣から来ています。


長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。
何はともあれ、せっかくのWeb閲覧可能な展示会。是非楽しんでいただければ幸いです。
「オトナノタツコン」は9/18(土)まで。
まだまだ続きますので、最後までよろしくお願いいたします。

それでは今回はこの辺で。ありがとうございました。